PHP新書「頭がよくなる照明術」結城未来2006

いつぞやのホッテントリで見て買った本。
現代の陰翳礼讃…理論的なライフハックに近い感
要点はだいたいググればネットで読めるなぁ
せっかくメモしたんだから印刷してファイリングしておきたいのだが、
プリンタはヘッドがいかれてどうにもできない…ぐぬぬ

"“光の指令”と“私たちの行動や心理の不協和音”をなくすこと"11

1人の心は光によって動かされる

1-1人を引き止める間接照明

ファストフード:直接照明=水平面照明・青白い・頭上からの光=活動的モード
高級レストラン:間接照明=鉛直面照明・オレンジ・視線誘導・安らぎモード
間接照明のようにところどころに影をつくるほうが光は生きてくる27
人間は、自分に光が当たると緊張する生き物
@壁を照らす
@棚に蛍光灯
@植物をライトアップして壁に影を
@壷や絵を照らす
@フットライト

1-2光を自分のものにする三つのポイント

?光の色
色温度高:人を活動的に
色温度低:人に安らぎ
暖色系中心の部屋は、寒色系の場合よりも滞在時間が実際よりも長く感じられる
?光の高さ
高い位置から:人の気持ちを活動的にする位置
低い位置から:人をリラックスさせる位置
中程の位置から:高低の光源に加えると空間が立体的に
部屋を均一に照らすだけでは無機質
蛍光灯の色:[白]>昼白色>白色>温白色>電球色(白熱電球ほど赤くない)>[オレンジ]
?光を当てる場所
自分に直接当たっているか、床が明るいか、どこに光が当たっているのか
@@@
ハロゲン:高温化、スポット照明に最適

1-3和空間・古人に学ぶ頭のよい光と照明テク

"茶室などは北側につくられていました。これは、花を家に向かって咲かせることで、家族が花を愛でられるように配慮されていたのです。"59
@障子
和室では障子から入ってきた横からの光が、下の畳や横の砂壁でバウンドしながら余分な光を削ぎ落とし、残ったやわらかな光が部屋にいる人をやさしく包み込むようにできています。63
玉砂利"太陽の光を砂利で反射させ、室内の奥へと引き入れる役割"65
金襖、金屏風"家の奥までたどり着いた光を増幅させる反射板"65
"着物や漆器、棚のところどころに金が使われているのも、装飾という役割に加えて暗い家の中で、少しでも光を増幅させて楽しむ実用性も兼ねていたのです"66
ろうそく"洋ろうそくは一定の大きさで燃え続けますが、和ろうそくは、洋ろうそくよりも炎が大きく、数十秒ごとの周期的なゆらめきによって、ドラマチックな変化を見せてくれます。和ろうそくの中心には空気穴が開いているので、洋ろうそくとくらべても炎に迫力が出てくるのです。"70

2頭も身体もスッキリ!仕事がはかどる「灯り脳」リズム

2-1朝=体内時計をリセットする決め手は朝日

"視交叉上核のなかには体内時計があり、光によってリセットされ時間のズレを調整している"78
"朝日を浴びることが、一日のリズムを整える大切な決め手"80

2-2午前=脳が疲れていない「クリエイティブ脳」
2-3昼休み=昼寝で脳力アップの「エネルギー充電脳」

"目の中に太陽が入ることで、脳を活動モードに切り替えてくれます"

2-4午後=体を動かすのに最適な「筋肉脳」
2-5夜=オレンジ色の照明で残業を助け「記憶脳」へ!

"ものを覚えるのに一番適した時間"
"朝、記憶したものよりも、よる、小野恵たものを優先して、長期保存の記憶の棚へと移し換えていく"
"もちろん、青白い光も単調な作業には向いています"

2-6睡眠=脳が生きるか死ぬか究極の時間帯

"「ストレス物質コルチゾールは、特に海馬で脳細胞を殺します。一生懸命すぎることが、かえってアダになってしまうのです。また、睡眠中に分泌がふえる成長ホルモンは、BDNF(脳由来神経栄養因子)など脳を保護し育てる物質の働きを育てます。睡眠は脳にとって非常に大切な時間なのです」(諏訪東京理科大学・篠原菊紀教授)"
精神疾患の脳がやられはじめの精神疾患から、脳が萎縮するアルツハイマーまで、このコルチゾールが原因なんじゃないのー?で、成長ホルモンと睡眠薬混ぜて処方すればなんて妄想が広がるがどうなんだろう。
むしろソース何処なんだろう、そっちの本読んでみたいが…(主な参考文献に載ってないなw流石に)
//amazonで検索したらナンパな脳科学本一杯出してるわーちょっと如何なニオイするわーw

3ストレス解消!「眠れない病」は光の使い方で治る

3-1記憶力が壊れる睡眠不足の恐怖
3-2キレる人、肌が荒れる人、太る人
3-3就寝前の光の色が睡眠の深さを決める!

"良質な眠りのための三つの光を覚えておきましょう。眠る前の照明、眠り途中の照明、起床時の太陽光"

4職場の大敵!うつ・時差ボケ・徹夜疲れ解消法

4-1陽射しが少ない「冬のうつ病」に要注意

"夜を迎え、目に入る光の量が少なくなると、脳の松果体から眠りの質を良くするメラトニンというホルモンが分泌されます。これは、日中きちんと陽の光を浴びることで、夜スムーズに分泌されるもの。 〜略〜 神経伝達物質セロトニンの機能不全が関係しているとも言われています。"
光療法"二五〇〇ルクスから三〇〇〇ルクスの蛍光灯の光を朝方一時間から二時間浴びさせるのが一般的 〜略〜 一万ルクスの光を三十分程度浴びても同等の効果が得られる 〜略〜 いずれの場合も、光源を二十秒から三十秒見ることが重要だそうです。 〜略〜 開始三日ほどで症状の改善がみられる例が多く、六、七割の確率で改善にいたっている"
@2500〜3000ルクスって結構な出力いるんじゃないかとオモタが…照度計が手元にないので後で調べる //20〜30秒光源を見るとかw1万ルクスは目が灼けるだろうという気がかなりするんだが…
@文中に出てくる"携帯型の高照度光照射装置"だが、検索して見るにかなり高額…これは自作フラグだわ…
"「 〜略〜 いわゆるうつ病でも効果が認められているのです。 〜略〜 」(スリープクリニック調布・遠藤拓郎院長)"…流石に眉唾感があるが
*冬うつの予防法
日光に当たる生活を心がける
朝の光を浴びるように心がける(早寝早起きを心がけ、日照時間を延ばす)
セロトニンを増やす努力をする
"セロトニンが不足すると感情にブレーキがかかりにくくなるため、快楽から抜けだせずに依存症に陥ったり、うつ病になりやすいといわれている" MJD!!!!

4-2海外出張を時差ボケ少なくバリバリ働く方法

"人の体内にある体温(深部体温)が最低となるのは、だいたい明け方四時から六時。そのころよりあと、つまり早朝から午前中の早い時間までに光を浴びると体内時計が進み、それより前、つまり夕方から深夜までに光を浴びると体内時計が遅れる"

4-3睡魔が襲う夜間勤務を乗り切る方法

"昼光色の蛍光灯を意識して身体に受けましょう"

5簡単!疲れ目を防ぐアンチエイジング灯り術

@作業の際に必要なあかりのポイント
机の上の明るさと部屋全体の明るさとの差が三対一以下になるようにする
 明るすぎても暗すぎても負担になる
手の影ができない位置にスタンドを置く
紙やパソコンの照り返しに対応できるように、光の角度を変えやすいスタンドを選ぶ
 照り返しで目非負担がかかっている
"「テレビを観るときは部屋を明るくしましょう」といわれます。 〜略〜 テレビの画面と周りの明るさに差があると、目が画面の明るさとその後ろの暗い壁の両方に対して調整を繰り返してしまうので、眼精疲労の原因になってしまうのです"→間接照明

6意外な発見!心が安らぐ照明テクニック

6-1光でクールビズウォームビズ

"光の色の違いで体感温度が変わる"
"青白い昼光色の光ではオレンジの電球色と比較すると、体感温度が約一度下がる"
清涼感のあるカラーライトをアクセントに
 "青白い光は人を陰鬱にする"

6-2バスタイムの光の演出が疲れを癒す
6-3料理上手に見せる光のスパイス

肉売り場で"商品をショーケースから遠ざけてチェックします"
"食材が美味しそうに見える波長を選択して放射する照明器具(ダイクロイックミラー付きハロゲン電球など)。白熱電球やその仲間のハロゲン電球は、光と影をくっきりと出してモノを立体的に見せる上、食品に赤みを加えます。"あと野菜に霧吹きwフォン・べゾルト現象
"照明の光は味覚まで左右する"
"昼光色や昼白色の蛍光灯のように明るくて青白い光のもとでは、人は比較的味覚に敏感。"
"白熱電球や電球色の蛍光灯のようにオレンジ色の光では、味覚の感度が上がらない。"
"色・立体感・艶・キラメキ"

6-4空き巣や不審者から身を守る防犯照明術
6-5ガーデンライトが非日常の開放感を生む

"照明の映り込みがないと、夜景と室内がひと続きになって見えるので、ロマンチックなだけでなく空間は広々。開放感でリラックスできます。"
"パワフルなライトで隅々まで照らした庭は、いってみれば“脱走犯を見張る刑務所の光”"
"暗闇に魅力的な立体感を演出する秘訣は、“光のピラミッド”。"
3点:足下を照らす・高さを出す・全体を包み込む

7自分を素敵に演出する“モテ明かり”

身だしなみ:鏡の上に洗面台→影を消すあかり+暖色ライト
後光の効果
肌との色彩対比
キャスターライト・レフ板
スタンド+布=ソフトライト・百円ライトのスポットライト
キャンドル

照明学会の本とか後で読んでみたいなぁ…
@廃。

PHP新書「仏教の常識がわかる小事典」松濤弘道2002

今年頭にお亡くなりになってるようです。
仏教史と各宗派の教義まで、高校日本史で学習する内容より一、二歩踏み込んだ内容。
仏教自体が拡大しいろいろな宗派に分かれているだけあって、どうしても一つ一つが薄くなっている。
筆者は宗教の必要性についてかなり強い確信を持っているようで、かなり推してくる。こういう推し方をされると一歩引いていなしたくなるのが俺の性だが…
(ごめんやっぱり、説教臭いw)


 *序:日本人にとって仏教とはなにか
"日本人の精神的支柱となるものは、自分自身の信念ともいうべき「宗教心」であると考える。ここでいう「宗教心」とは、現存の宗教教団のことではなく、われわれ自身が選びとり、当然持つべき宗教的信念を指す。"24
 *一:仏教という大河の流れ
一章:仏教の発生から日本伝来まで。
 *1-1開祖・釈迦とはどんな人か?
釈迦"「わたしは物質的にはほんとうに恵まれていた 〜略〜 しかしながら、そうした豪奢な生活を送っていても人間は老いを免れない。私も老いてゆくにもかかわらず、他の老衰してゆくものを嫌悪している。これはわたしにふさわしくないのではなかろうか。 〜略〜 こう考えたとき、私の驕りはことごとく消え失せてしまった」"36
"すべての生物は自己の存在に執着し、他の犠牲のもとに生き延びている。そこで釈迦は我々が他人を害することなしに生存するには、各自の特異性を認めつつもすべての生命の同一存在(一如)を追体験することだと考えた。"38
"すべての生命の根底にあるものを人々は区分し、自分のものを他人のものと細別している。この差別は人間の「盲目なる意志」と呼ばれる無明(執着の根源)から生まれ、これに執着することによって一如の世界を多様な多元の世界と錯覚し、そこから利己的な自我意識を芽生えさせ、人間同士に矛盾や誤解や抗争を生み出している。"38
 *1-2仏教の基本的な教えとは?
 *1-3インドから日本への仏教の流れ
 *1-4わが国の仏教の歴史
 *二:日本仏教の各宗派
各宗派の由来、宗祖、教義の特徴、本尊、名僧録、今日的意義など
 *2-1南都六宗のあらまし
 *2-2天台宗系のあらまし
 *2-3真言宗系のあらまし
 *2-4浄土宗系のあらまし
 *2-5浄土真宗系のあらまし
 *2-6臨済宗系のあらまし
 *2-7曹洞宗系のあらまし
 *2-8日蓮宗系のあらまし
 *2-9新仏教教団系のあらまし
 *三:仏教と信仰のあり方
 *3-1ほんものの宗教と擬似宗教の見分け方

一.その宗教が病気治しや商売繁盛など現世利益をうたい文句にしていないかどうか。
二.その指導者の言動に裏表がなく、本当に信用がおけるかどうか。
三.その指導者が人生の苦労を知っており、他人の苦しみや悲しみに心から同情し、親切心を持っているかどうか。
四.その教団が公共的な奉仕事業に参加しているかどうか。
五.その教団が他の人々からも信用されているかどうか。
256

現世利益をうたう宗教でカルトでない宗教ってあるし、二三についてはなかなか外部からでは読みきれない部分がある。四にしても、最近は奉仕活動を通して地域に溶け込んだりするカルトが居るし。五については、既にその教団に関心を持ったときにいくらかそちら側に取り込まれて肯定的な人間しか残っていない場合もあろう。
少々モノサシとしては頼りない印象。
 *3-2日本仏教宗派の行方

/鈴木大拙「禅とは何か」角川ソフィア文庫 1945

昭和2-3年にかけて大阪妙中禅寺で行なわれた鈴木大拙の講演をまとめた本。禅の入門の古典。
んーまだ知る時期に至っていないのか何を言っているかわからないところが多い…
今ひとつ読みきれた感じがしない本


以下 俺用メモ、理解及ばず単なる羅列に…
 *1宗教経験としての禅
 *1-1宗教経験とは何か

"第一に社会的事象として宗教を見るならば、それはひとつの制度とも見られるのである。"10p
"次に宗教を儀式の方面から観察することも可能である。だいたいにおいて儀式のない宗教は宗教ではないといわれているごとく経文の読み方やその他服装とか大小の儀式作法やお祭りなど、あらゆる儀式がそれぞれの宗教に存在している。思うに儀式のないしゅうきょうはちょうど身体のない心、または幽霊のようなものである。 〜略〜 寺院の建築などもひとつの儀式と見られるのである。キリスト教、回教、その他の宗教と仏教の寺院建築とを比較すると、その内面的差異が直ちに建築物という外形にも顕われている。"10p
"また宗教はこれを知的方面から観察することも可能である。いったい、われわれ人間の場合においては知性、理知というものがわれわれ人間性の根本まで食い入っているのである。 〜略〜 知性それのみで宗教であり得るかといえば、ちょうど社会的活動が宗教でなく、儀式が宗教の全幅ではないことと同様に、これまた許さるべき事柄ではないのである。けれども、知性と宗教の不可分的関係に立つことは否定し得ない事実である。宗教はどうしても哲学の力を借りなければならない関係のもとにあるからである"11p
"また宗教を道徳上から眺めることも可能である。 〜略〜 本来宗教は道徳ではないのである。 〜略〜 善人が必ずしも立派な宗教家ではなく、立派な宗教家だからといって必ずしもその時代にその人が善人として通るものとも限らない。"11p
"ここに今ひとつの大切な要素がある。 〜略〜 実に宗教をして可能ならしむるものは、この個人的宗教体験"12p
"疑いの裏には信がある 〜略〜 不満のあるところ、すでに満足がある、否、満足の可能性、満足の予期とも言い得られるものがある 〜略〜 「俺たちは一生苦しみ通すのか」 その苦しみの中に楽しみが芽を出している"

宗教の社会的活動×儀式×道徳×理知の絡み合いの中に宗教体験がある。信心があるから疑いが起こり逆もまたそうであるということ?
 *1-2何を仏教生活というか
@"いかなる宗教でも人格が中心にならないものは無い"26
@"仏が菩提樹下において体験した正覚というものが、仏教を通じて主なる潮流をなしているのである。"42
 *1-3仏教の基本的諸概念
@"小乗教でその理想としておった羅漢というものは、これは自分に対するだけの修行であって、それでは人に及ぼす力がない。仏教も人に及ぼす力のないというものであったら、それは独りよがりのものであって、本当に人間として完全な発達を見られたものという訳にはゆかない"65
 *1-4証三菩提を目的とする禅
@"そのものを、そのものとみることのできる人は、すでにそのものから超越した人である。 〜略〜 苦しみを苦しみと観じ、寒暑を寒暑と観じた人は、それを超越することができた人なのである。 〜略〜 そういうことを批評的に見ることができると同時に、またそれに捉われて、それ以外に出ることができなくなる。これが人間の弱点である。"91
@"宗教は常に独自の世界を開拓して、そこに創造の世界、自分だけの自分独特の世界を創り出して行くことを教えている。 〜略〜 物の中に居て物に捉われぬ習慣をつけておかねばならぬ"101
 *1-5心理学から見た禅
@"宗教に力を与えるのは、どうしても神秘的経験でなければならない。神秘的経験というものはいつも新しいものを作り出す動機である。非常に宗教が主知主義に偏するというと、一つの型に入ってしまう怖れがある。"111
@"宗通とは神秘的経験であり、説通とは論理的説明である"113
@"禅宗とは、どんなものかというと、これは哲学では断じてない、その基礎は心理学の上に置かれているものと言ってよい。この心理的体験というところに、禅の生命がある。"114


 *2仏教における禅の位置
 *2-1宗教経験の諸要素
@"感情、意識、心の動きに対しては、それ相応の表現というものがなくてはならぬのである。表現があって、初めてその心の動き方というものが、完全に動いたものと考えてよろしい。だから美術的の方面から言っても、絵を描いても、文章を書いても、うまく書けない、あるいは音楽をやっても、いい音が出ないというならば、その人の感じが、まだ不完全であるということも、ある程度までは言いうるのである。宗教というものも、そういう塩梅で、お寺の今日衰微しているのも、その精神というものが、どこかになくなっているからであろう。"150
@"表現というものにあまり重きを置き過ぎるというと、その表現の儀式というものが、本当の儀式だけになって、そこに何の意味もないということになるかも知れない。これが伝統というものに伴う弊害である。"151
 *2-2宗教経験の諸型
@自意識過剰、若しくは悪い分別の弊害

十七、八歳ころからいろいろの宗教上の煩悶というものが出て来て、ついに、今までは愉快な顔をしておったものが、なんとなく臆病になってしまう。
164p
多くの人の癖を見て、自分の癖を直すということになればいいが、一つそこに妙な方向に進むというと、どう見せたならば人がどういうふうに見てくれるかという虚偽の心が出て来る。
164p
そういうふうに知性というものが進むとどうなるか。それは自分で自分を殺すということになる。これまでは、自分を助けるために出てきたところの知の働きというものが、今度は自分を殺してしまうということになる。 〜略〜 いつまでもおずおずして、闊達自在なる働きができないということで、その人が死んでしまうということである。〜略〜孔子は日に三度反省するといった弟子に対して、それは二度で沢山であると言った。あまり考えすぎると言うと、なお及ばざるがごとしということになってしまう。 〜略〜 曇りのない心が、反省で先が見えぬようになるというようなことがある。 〜略〜 断じて行なえば鬼神も之を避くということがある。
165-6p

要は、頭でっかちになりすぎて惑うなということであろうが…
無職で時間だけ余っているこの時期に、なにか一つバカのふりして腰をすえて貫徹することを思い浮かべる時期なのかもしれない。疾風怒濤の時をやり過ごし、やっと自意識の制御ができてきた頃だけに。

@"迷信の根拠は科学の世界の埒の外に出ている。"170p
@"自分の力の及ばない、考えの足りない、わからないということを、どうかしてわかりたい、どうか自分の都合のいいようになりたいという願いから迷信が出ているのである。"171p
似非科学とかもまた格好の迷信だよな。
@"哲学に対して"宗教というものは 〜略〜 退いて一歩をみるという、退一歩ということがある。いい加減のところで、戻ろうじゃないかということは言い得るけども、それは言い得るだけであって、事実は行くところまで行って、初めて戻ることができるのである。"174p

 *2-3宗教としての仏教
@"真宗の方では、仏教の情の方面をばしきりに力説する。禅宗は知の方面を力説するのであるから、言い得るも三十棒、言い得ざるも三十棒というようなことになるが、真宗の方では、情の方面から弥陀の本願ということが、罪あるわれらを救うということを感ずるところに、真宗の情意的のところがある。"190p

 *2-4楞伽経大意 <りょうがきょうたいい>
@"経典で禅宗と最も関係の深いのは、楞伽経である。普通には、禅宗では心経を誦む"207p (心経=般若心経)
他に金剛経(川老注)、円覚経、楞厳経<りょうごん>
他は経典の編纂史とか
 *2-5神秘主義としての禅

雇用・能力開発機構 廃止?

asahi.comから。消えると思うので重要部引用。

http://www.asahi.com/politics/update/0903/TKY200809030283.html
 政府の行政減量・効率化有識者会議は3日、独立行政法人雇用・能力開発機構」を廃止する方針を打ち出した。首相官邸と茂木行政改革担当相の意向を強く受けたかたちだ。一方、機構を所管する厚生労働省は、存続を前提とした独自の改革案を今月中旬にも示す方針だ。

職業能力開発総合大学校私のしごと館 の廃止については賛成かも。前者は訓練者になる人の割合少なすぎだし、外部の人を使ったほうが割に合うのではとか思うから。後者は、あれレジャー施設じゃねぇの?としか見えないから。


 厚労省素案
職業訓練は「年長フリーターワーキングプアの問題に対応するための雇用のセーフティーネット」で、国が責任を持つべきだと強調する。

これからの時代非正規雇用が増え、一度首になればキャリアを使っての転職ができるかどうかという時代と考えている。国がこのセーフティーネットを放棄するということは貧困者を増やすだけじゃないのか?


個人的には将来的にお世話になりそうな場所だけに、動向が気になります。
民間、地方移管のメリットが分からん。多少は小回り効くようになるだろうが、金がない福祉なんぞジリ貧じゃないのか?



あ、あの台詞使うなら今か?
ナチ党が共産主義を攻撃したとき、私は自分が多少不安だったが、共産主義者でなかったから何もしなかった。(以下略)
ニーメラー

とーり雨来たー

雨が降ってきて
気持ちが閑まる。
遠く記憶の湖面が波打つけれど


私にはもう
心を乱してまで
守るものを持たないのだ


干したものが濡れては次の太陽を待ち
雨に打たれては滴り落ちるしずくをぬぐい
雷が光っては部屋を暗く

Caplio R7 を悼む

先日エラー吐いてしまって
本日づけで工場送りになってしまったR7。
手元にいぬまに、せっかくなのでもう一度R7がどういう奴だったかメモっとくか

G4wide R7
電池 単3*2本 充電式リチウムイオン
SD認識 SD-1G(非公式) SDHC-2G
マスストレージ (未対応) 対応
有効画素 324万画素 815万画素
最大画像 2048×1536 3264×2448
光学ズーム 7.1×

手持ちの旧メインカメラと簡単に比較。


G4とR7の大きな違いとしてはその電源の取り方。G4は旅先でアルカリ乾電池を調達できればokでした。対してR7ではバッテリーということで、旅に出るのをあらかじめ予定し、全バッテリーを充電しておくということがポイントになるでしょう。すでにこの時点で出先で電源を切らすという自体を2回経験しているので、バッテリーは突然のたびに備えられない難点があります。充電しておいても放電しちゃうのは常ですし。また、寝カフェでは、どうやって充電するかという問題があります。コンセントのあるところならよいですが…


自遊空間ではSDカードリーダーが整備されてなく、旅先の宿に自遊空間を選択した場合、カメラ内データの整理ができずその後撮影を節約する場面があった。当時マスストレージデバイスは出回り始めたばかりで、G4には搭載されていなかった。マスストレージが使えれば自遊空間でもデータの整理ができるのに、くやしぃryというのはよく思いました。寝カフェでまともなDVDライトできるパソコンに当たらず、何度も生焼けさせて糞高いDVD-Rを買ったのも思い出です。R7ではUSBケーブルさえ忘れなければどこの寝カフェでもデータの整理ができるでしょう。まだその機会はないですが。


SDカード、G4を買った当時は高速なカードは少なく2枚連続撮影したら3秒休憩という待機時間があり、よくもたつきました。512の高速カードを大枚はたいて買ったのも思い出です。その後SDカードは廉価になり80xの1Gカードを買いました。この早さだと、ほとんど待ち時間もなく大量に撮影でき、非常に快適でした。(この時点での問題は電源確保とデータ整理になった)R7では本体自体のアクセスがいいのか、画像圧縮率が上がっているのか、画像は大きくなっているのに書き込み待機が無く、非常に快適でした。1Gで快適な現在、これ以上の高速化・大容量化は考えなくていいなと思っています。


caplioシリーズというのはもともと広角レンズを採用ということで他の大手メーカーとの差別化を図っていました。G4・R7双方でも、これ以上下がれない場所での撮影で撮りたい広さの絵が取れ、非情に自分の目にかなった画を作ってくれました。
またG4は3倍という光学ズームを持っており、多少距離のある被写体も何とかフレームに収めてくれました。しかし、3倍では中途半端な距離までしか写らずやきもきしました。その点R7になると、大丈夫かというくらいまで拡大でき、横須賀駅から遠くの船をフレーム全体にはめ込むズーム力には驚嘆です。
あのスリムボディで7.1を実現してしまったことで、レンズ部分の耐久性が落ちてしまったのかもしれませんが…耐久性と7.1倍光学ズームをどっち撮るとか言われると悩んでしまいます。ボディを大きくしてでも耐久性とズームを実現して欲しかった気がします。
ボディといえばR7は本体厚が23mmしかないという脅威の薄さです。G4が36mmであることを考えると13mmという脅威のスリム化です。G4では電池の格納部が膨らんでいたのでそこを取っ掛かりにして持っていたのですがR7ではカード型になってて取っ掛かりがありません(なんという貧乳)もっちょい取っ掛かりが無いと持ちづらく、そこまでスリム化の必要は無いと思いました。(not無乳
あと本体関係で言うことがあるとすると電源SDカード格納部です。R7になって格段に普段の扱いの中であいてしまいます。バッテリーもストッパがついているのでいいですけど…水に弱そうな部分がすぐに露出しちゃうというのは恐ろしいです。せめてロックをつけるべきでした。(後ストッパもろそうなんですが)


動画・音声という機能がG4・R7双方にあります。G4では動画も音声もおまけ程度で、動画は画素が悪い、動くものに弱い。音声はS/Nが悪く記録程度にしか使えないというものでした。当時動画・音声というものは珍しく、まあおまけで無いよりはいいかもねという感じでした。使えなくても、たまに使ってましたし。R7でも多少改善しましたが、まあおまけですかねという印象。音声はMD、動画はDVカメラに任せますよ。


絵。まあなんだかんだ書きましたが、カメラなんだからちゃんと絵が取れてなきゃだめデスよね。ということ。G4に慣れてしまった時点で書いているので、あんまり客観性は無いですが一応。caplioは他の廉価携行機種に比べ妙に設定が細かくできるので、デジイチとかのサブカメラとかとして人気と某所で見ました。私もそれに同感で、相当細かい機能設定があり、カメラの本を流し読みして使うなど相当使いこなすのに時間がかかりました。もしかしたら今もまだ眠らせている機能があるかも知らんです。G4でさえ、露光時間の用途を体得したのが去年とかでしたし。あとG4にはいつのころからかドット欠けができ撮った画像の同じ場所に常に緑色の1ドットが出るようになりました。ま、経年劣化かね。
それでR7の話題に移るのですが、はじめ撮った画の感想は暗いということでした。
また高ISOで撮ったときの粒子感のようなものが強く感じられ、拡大してみるとちょっとひどいなと感じました。まあ画素が上がった分粒子感もよく撮れちゃうとか思っとくかな。
暗いところの撮影ですが、G4よりもR7の方が圧倒的にぶれが多いように感じます。
あと、暗いところを撮るとG4では勝手に露光時間を調整してちょっと光の強い画面にしていたのに対し、R7では露光そのままでかなり真っ暗な画面になってしまうという問題になりました。いちいち暗いところを撮るのにモードを切り替えするのは面倒だなと感じるので、My設定にでも入れておくかってとこです。My設定もまだまだ慣れずに使いにくい。
あと、コントラストの問題で、空を半分くらい入れてしまうと、他の風景部が真っ暗になる。若しくは風景を撮ると空が全部白くなってしまう。 あとで合成して対処するしかないのかなと思います。これはまあ、全部のデジカメに言えそうだなぁ
あとは、R7はG4に比べ圧倒的に起動が早いので、チャンスは逃さないと思いました。


P.S.R7は現在部品が不足しており3週間から1ヶ月待ちの修理だそうです。夏休みまではG4wideが復活してメーンカメラです。