「茶碗の美展 ―国宝・曜変天目と名物茶碗―」

http://www.seikado.or.jp/
静嘉堂文庫美術館
今回静嘉堂文庫でやってる展覧会は、茶碗の展示。しかも同美術館秘蔵の(?)国宝曜変天目茶碗。
本とかで「東京倶楽部で国宝曜変天目を見て茶碗はじめました」とかいう記述をよく見かけた(気がする)。雑誌広告みたいな記述だが、インタビュアーもそういう回答をされればそう記述するしかないだろう。というわけで、そんな人の人生を狂わせるようなものがあるならぜひ一目見むとて行きました。
実は2年前、景徳鎮やってるときに、静嘉堂に押しかけて、曜変天目が展示されてないのを見て憮然と帰っていった俺がいましたが、あの時と俺変わったかな。多分変わってない。というわけで、静嘉堂文庫再訪。昼過ぎの到着でしたが、館内は前回以上の人の入り、というか3倍はいる。このときばっかり押しかけやがってぬこも杓子も曜変天目かという印象。
展示室に入って即、目の前に国宝 曜 変 天 目。お客さんがいろんな茶碗を見て疲弊しないうちに見てもらおうという心意気だろうか、というか開始早々ラスボスとか静嘉堂文庫太っ腹すぎるぎゃーという衝撃。でもしっかりお客さんシールドで見れない。ほかのを先に見た。
人のすいたところで曜変天目に戻りました。冊子と絵葉書で確認してはいたけどやっぱり印刷物じゃ色艶が違う。何より人間の認知の注視性とか統合的な感じとかで味あわないとry
泡のようになったところの縁とか反射してるし青も浅いスカイブルーから深い藍まで。よく見ると黒い部分も輝いている。夜の星空のよう*1というまさに、一碗=宇宙 というような感触。まさに壺中天。でした
古い茶碗は、ちょっとこれ無骨すぎるだろ、とかこれ絶対意図的にやってるだろ?え?曜変だから偶然?調和しすぎだろこのlikeアブストラクトペインティングな雪景色!とか灰色のグラデーションの中に加減で極彩が見えるとか、(自分の)常識では考えられないくらい歪んだ茶碗とか平気で愛でるし残すし銘もつける。
茶碗も粒ぞろいでなかなかに眼福。
…ちょっとこの記事てんしょんおかしい。

*1:「星」または「輝く」という意味をもつ「曜」の字を当てて文献に記されるようになる(以下略)」引用元:静嘉堂文庫美術館>所蔵品>曜変天目茶碗